心頭滅却しても熱い

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しばらく歩くと老人は立ち止まり。 「ワシの家だ。」 そこには…普通の家が有った…二階建てと言う事ぐらいしか特長の無い家……まあ、期待しすぎていたのは否定しないが、もう少し何か無いかと思っていると、顔に出ていたのか老人が詰め寄り。 「ワシは元々人間だ、広いだけの無駄な家より普通の家の方が過ごしやすいのだ、と言うよりどの神も似たような物だ、第一そんなデカいのが沢山あってみろ、邪魔以外の何でも無い。」 「分かったから離れてくれ。」 唾が飛ぶ。 最後の言葉は飲み込み家に入る。 「中は結構広いんだ。」 靴は脱いで入る日本人スタイルの家、フローリングの部屋も有るが畳の部屋も有る。 「まあ座れ、お茶でも入れよう。」 畳の部屋で卓袱台を中心に座布団に座る。
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