プロローグ

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 音楽という娯楽が世界で最も支持されるものになることに、そうたいして時間は掛からなかった。  有史以前にその根源があり、そこから波紋を広げるようにさまざまな感情と世界を生み出してきた。 音という概念が、リズムを生み、世界を創り、共感できる音楽という娯楽。  資本が主義で動いていた時代の幕引きの後に待っていたのは、政治ではなく文化だった。  なくてはならない。  楽しむもの。 自分の気持ちを表現できるもの。  勇気づけられるもの。  誰でも簡単に手の届くそれは、もはや自分たちの生活の一部になっていた。  音楽とは、人が発明した最高最大の娯楽である。  音楽なしじゃ生きて行けない。  音楽はとても大切だと思う。 だって、常に私たちの周りには音が溢れているでしょう。 そんな音がぶつかったり、一緒になったり、助け合ったりして音楽を創りあげていく。 音楽に必要なのは楽器だけじゃない。 不協和音でも、和音でも。 音を楽しむことは、本当に素晴らしい。 なにせ、音を楽しむと書いて『音楽』なんだから。 楽器が好き。 歌が好き。 つまりは音楽が好き。 ピアノは友達から教えてもらって楽譜が読めるようになったし、中学校で吹いたサックスにバイオリンにホルン。 クラリネットやフルートの魅力にひきつけられて、時々貸し出しの楽器を使って遊んだ。 学園祭じゃギターにベース、ドラムもボーカルもやった。 本当はまだまだ触れてみたい楽器がたくさんある。 その音に触れてみたい。 歌だってそう。 たくさん歌いたい。 たくさん聴きたい。 たくさん作りたい。 どこまでも広がる独特の世界を見てみたい。 どんな歌にもある世界と感情を、耳だけじゃなく体全体で感じたい。 ビリビリとしたライブの重低音と威圧感も。 そうかと思えば、オペラやクラシックのコンサートの大人びたバラードも。 ソプラノ歌手の脳に直接響く超高音も。 だって、『音は力、言葉は魂』だもの。 音楽の魔法を、私たちは決して疑わない。 なぜなら、音を楽しむと書いて『音楽』なのだから。
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