金曜日

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 PM10:00  黒岩はバスルームで熱いシャワーを浴びていた。  扉が開いてだれかが入ってきた。  振り返らなくともわかる。  この住居には黒岩とミユキのふたりしかいないのだ。  背中にひやりとした弾力のある膨らみが押しつけられた。  黒岩はいった。 「なぜ、でていかない?」 「あたしにあのパジャマのまま部屋をでろというの?」 「…そうか。そうだったな」  ミユキは一糸もまとわぬ素っ裸のままトランクに詰め込まれていたのだ。 「靴もないし…おカネだって…」 「わかった。服と靴はネットで選ぶといい。カネも必要な分だけやろう」 「どうして、あたしを生かして帰す気になったの?」  黒岩は振り返ると、白い裸体をさらしているミユキの乳房に触れた。  左胸の赤いホクロを昨日と同じように撫でる。 「おれには姉がいた」 「……」 「七つ離れた姉だった。おまえと同じようにこの辺りに赤いホクロがあった」 「そう…そのお姉さんは――」  ミユキの質問を遮るように黒岩がいった。 「ヤクザに売られた。おれが中学生のころだ。消息はいまもわからない」  ミユキは腰を屈めると、黒岩の先端を舐めた。 「…やめろ」 「ホントはしたかったんでしょ。お姉さんと…こんなこと」  ミユキが黒岩のモノをくわえた。  喉奥まで深く…  黒岩は爆発した。  そのままミユキの口中に放つ。  ごくり、  ミユキは喉を鳴らして黒岩のそれを呑みくだした。
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