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★ 「兄貴ぃー?」 私は寝ぼけ眼をこすりながら、隣に寝ているはずの兄貴に手を伸ばした。 しかしそこには誰もおらず、私の手は空をつかむ。 豆電球に照らされた六畳の部屋で、私は布団から身体を起こす。 「もうっ兄貴ったら。また夜遊びか」 なんて悪い子だ、と私は憤慨する。 充電器をさしっぱなしの携帯を手に取り時間を見てみると、深夜二時前だった。 兄貴はよくこの時間帯にどこかへ、ふらっと遊びに行く。 「……むぅ」 困る。兄貴がいないと私は寝ることが出来ないのだ。 別に高校生にして暗闇が怖いとか、寂しいとかいうわけではない。 昔から寝るときは兄貴が隣にいるのが当たり前だったから、落ち着かない。それだけ。 「……なーんてね!それだけなわけないじゃんきゃーっ!!」 まだ温かい、兄貴の枕を抱きしめて私は布団の上をゴロゴロ転がって悶える。 好きっ!兄貴チョー好き! 兄貴が居ればなんもいらない! 兄貴と付き合いたいチューしたいセッ●スしたい! 「んにゃぁー……兄貴ー…」 我慢できなくなって兄貴の枕をはみはみする。
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