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「うぐ……だからって妹に本気のパンチをかましますかね普通」
「さぁー朝ご飯を食べよう」
俺は未だに腹を押さえて苦しそうにしている妹をよそに、一階へと降りていった。
「おはよー」
「あ、おはよう」
と、俺より背の低い栗色のショートヘアの可愛らしい俺の母親である女性が、いつものように朝食の準備をしていた。
テーブルにはすでに父がついており、ムシャムシャとトーストを頬張っている。
「あれ、妹ちゃんは?」
「もう降りてくると思うよ」
俺がそう言い終わる前に、階段から妹が降りてきた。
「おはよー妹たん」
「お、おはよう……」
「どうしたのさお腹なんて抱えて、便秘?」
「いや……なんでもない」
妹は応えながら俺の隣に座り、テーブル上の皿に積まれたトーストを一枚手に取った。
俺もトーストを取って、噛む。
噛みながら考えているのは、昨晩のクラスメイトを名乗る女性。
あんな美人、本当にクラスに居ただろうか。
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