ドードーめぐり

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白川に連れられて入った校舎の中も、唖然とする構造だった。 「…城かここは。」 ―学校だというのに、何故こんなにキラッキラッしてるんだ…? 窓が全部ステンドグラスとか、目が痛くなりそうだ… 「あ、言ってなかったっけ?この学校、元々お城だったんだよ。」 「えっ?マジで?」 「うん。」 まるで城みたいだとは思っていたが、実際に言われてよく周りを見てみると、所々城の名残のような彫刻などが並んでいる。 「ここだよ。」 キョロキョロ周りを見ているうちに目的の場所に着いたらしい。 「ん?ここか?」 俺が白川の方に顔を向けると、1つ頷いてドアをノックした。 「理事長先生、連れてきました。」 白川がそう言うと、中から入りなさい、と声がかかった。 声からして若い人のようだ。 「失礼します。」 と言って入った白川の後を追う。 「やあ、君が『アリス』だね?」 理事長室に足を踏み入れた途端、俺は目を瞠ることになった。 理事長が俺の名前をいきなり呼び捨てにしたことでも、理事長が意外にも若い女性だったことでもなく 部屋の内装に。 理事長室はもちろん規格外の広さだったが、もっと驚いたことに、書庫か!と突っ込みたくなるほどに、壁という壁が本で埋めつくされていた。 「…くん……アリスくん!」 「!?はい!」 一瞬固まってしまったようだ。 少し頭を振って、ちゃんと理事長と目を合わせた。 「驚いてしまったかな?本を集めるのが昔からの癖でね。」 「はぁ…」 驚いた? 今感じた感情とは少し違うような?
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