プロローグ

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「まあ、何となく。」 とりあえず濁す。 何とも言えない沈黙が流れた。 「お前は?お前はどーなの。」 春の日差しが暖かい。こんな「平和」を自然で表現したような心地のいい日はあるだろうか。 「僕?僕は、そーだなぁ。わかんない。」 わかんないって答えもあったな、と今更ながらに思った。 君がどんな人なのか、その時僕は知らない。 でも、映画や小説じゃないんだから、「謎の転校生」なんて設定じゃないだろ? 君は普通の子なんだよ。 僕も普通さ。 こんな「平和」な陽気の似合う普通の高校生。 君と僕は小説にもならないぐらい 「普通」 なんだ。
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