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「だから図書委員になったんだね」
「……え?何言ってるの?」
今日何度目か分からない疑問詞を彼に投げかける。
「何って、今の人。好きなんだね」
「ちょ、ちょっと!」
教室に響き渡る大声で再度視線が集まるが今はそんなことどうでもいい。
「ごめん、そんな怒らないでよー」
「どうして?」
あの一瞬で見抜かれる程あからさまな反応だったのか。上手く隠してるつもりだっただけに動揺を隠せない。
「俺、洞察力あるんだよね。こう見えて」
天然タラシのくせに洞察力に優れている。なんなの。もう意味が分からない……!
「……最悪」
心の底から吐き出すように出た言葉だった。こんな人と図書委員になるなんて。
「なんで?」
「なんでって……」
「俺、協力するよ。望月に!」
「だから意味が分からないって……!」
……え?協力?ぽかんとした顔で見つめると向けられたのは変わらない笑顔だった。
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