1話 隠れ咲く

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―宮中 琥珀邸― 「宮様ー、宮様ー。」 女人の声が響く。 しかし、肝心の皇子は書物に心を奪われていた。 『―この国は豊かな海、山などの自然に恵まれた国で“神”がこの地に舞い降りてつくられたと言われている。神は子孫を残し、国の政権はその者が帝となり、今に至る。』 「ねえ、宮様ー…」 「……」 すると、女人は書物を奪い、 部屋に紙の破れる音がした。
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