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「宮様!」
「何をする!!」
皇子は怒った。
「『何をする』ではありませんわ!!こんなに私が呼んでいるというのに、何故無視なさるのですかは?!」
と女人が泣いて嘆いた。格好からして由緒ある家柄の姫君だろうか。
「私が無視するもどうするも、お前が何も言わずに私の部屋に勝手に入ってきたのであろう?!」
と皇子は怒鳴った。
「また喧嘩をしていらっしゃるわね…。」
「早く何処かへ行ってくれないかしら、あの姫様。鬱陶しいのよ!」
屋敷の外にいる女房達がざわざわと騒いでいる。
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