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「母君である、側室の雉子(きじ)様がどのようになってもよろしいのですね?」
「!!」
「ふふ。何も出来ないでしょう?“光を失った孔雀”のあなたは!!左大臣の娘である私に下手な態度をとれば命はないのよ。」
と左大臣の娘は威張った。
皇子はそんな娘を嘲笑った。
「前々から気づいていたが、皇后と手を組んでいるのだな。」
「そうよ。」
「ここを訪れる目的は何だ?」
「東宮様が次の帝になれるように―…。」
と笑いながら娘が言った。
「何だと!?私は帝になる気など―…」
「分からないわよ?貴方は第2皇子でしょう?!」
そんな娘に対し、皇子の中で何かが切れた。
(東宮の兄上。
どうして皇后達と対照的に優しい兄の皇太子を裏切れるだろうか?)
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