1話 隠れ咲く

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「…それで、近頃の姫の様子はどうなのだ?」 「以前と何も変わりなくお過ごしです。学者様からも、学問の習得がお早いと大変評判でございます。しかし、妹君と遊ばれるとなると―…。」 と紗が隣の部屋を覗きながら言った。 隣の部屋にいるのは、紛れもなく例の姫君だ。 音符を出しながら書物を読んでいるように見えなくもない。
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