短編小説集２

water bar

　次の日、二日酔いではないが口が妙に乾く。water-barの前を通りつつ、店には入らず会社に向かった。いつもより1時間も早く会社にいた。

　自動販売機でミネラルウォーターを買い、自分の席で蓋をあける。一口二口、口に含んで蓋を閉じた。

　なんてことはない。水は水だ。でもwater-barの水と、自動販売機で買ったミネラルウォーターは違う。どんな違いがあるか？口では説明出来ないが、ボクの口は知っている。いや身体が知っているのだろう…。