転生して最初が森だと誰が決めた

24/24
8820人が本棚に入れています
本棚に追加
/777ページ
ーアリエスsideー 「クスクス……」 今思い出しても笑いが、ニヤケが止まらない 「まさか……私の一太刀目を指二本で防ぐなんて……」 屋内のために全力ではなかったが、それにしてもあれは異常だ 化物と言われる類の人種よりもさらに上の存在感。さらに戦争の時に見た戦闘スタイル。すべてが、表すなら暴力 ただ、自身の身体能力のみで元帥を相手にし、圧倒的な力で勝利をもぎ取った 「あぁ、あんな強者が近くにいると考えるだけで疼きますね」 この国で私の相手をできるものは皆忙しい。戦争中ということもあったのだろうが、それでも通常の業務というもが彼らにはある。騎士団の団長としての仕事は副団長がこなすため、ほとんど仕事がない さらに、元帥は基本的に私闘を禁ぜられている。理由は至極単純。その『私闘』が国規模で崩壊するからだ だから、どこかで全力で戦えない自分にあきらめを感じていた それが、クレアという男により解消されようとしている。これは実に喜ばしいことだ 「クスクス……あとは戦う理由を作れば……」 どうやら今日は寝ることはできなさそうだ。部屋で理由作りをしなければ 「クスクス……楽しみですねぇ」 この興奮が収まることはないだろう、と勝手に決めてから部屋に戻った
/777ページ

最初のコメントを投稿しよう!