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あれ?なんか変なこと言ったか俺
受付のおねえさんが固まるのは、まぁ、王子と王女の護衛なんじゃないの?実力者じゃないの?という目でわかるが……キールとミールはなんで驚いてんだ?
「え、えぇとクレアさん?ギルドカードは」
「だから無いって」
「……ギルドランクは」
「カード持ってないのにあるわけねぇだろ」
「……………」
俺の返答に再び黙り込むキール。ミールは……そこらへんのやつに可愛がられてる
「そ、それではご登録はしますでしょうか」
いち早く立ち直った受付のおねえさんが聞いてきた。うぅむ、悩むな
これで登録してもいいんだが……それにより縛られるなんてことになるんだったら登録はしないしな
「登録によるデメリットってある?」
「デメリット、ですか?」
俺の質問に少し言い淀むおねえさん。メリットなら何度も聞かれたことがあるのだろうが、デメリットはないのだろう
「特にありませんね。依頼での事故や死亡などはすべてが自己責任ですので」
それを聞いて安心した俺。しかし、おねえさんは、でも、と続けた
「ある一定以上の強さになると、少し縛られます」
「それはランクってやつか?」
「はい。一番下がEとなり、そこから順に上がってAで一旦止まります。さらに昇格試験を合格すればSになります。そこで与えられるのが『二つ名』というもので、ある意味称号ですね」
ふむ、大体は俺の知識と一緒だな。むしろ違うところがあるのかどうかが気になる
「それからさらに上にはギルドマスターの推薦が必要です。推薦され、試験に合格、さらにその国を収めるもの、そして、現元帥の過半数の賛成により、元帥となれます」
厳しいな。つか元帥ってそんなに偉いのか。でもあんまり元帥ってのは強く感じなかったんだよなぁ
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