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なんだよなんだよ。さっきまでミールをこねくり回してたやつらがよー。こっち見んじゃねぇよ
「出身地を、もう一度お願いします」
なぜか真剣な表情のキール
「だから極東だって」
その言葉にさらに静まり返るギルド内。いたるところからヒソヒソと聞こえる
「おいあの坊主【極東】って言ったか?」「あぁ、でもあの一族はたしか……」「しかしあいつ【極東】の一族の特徴の黒髪に黒目だぜ?」「それにあの悪そうな目つき……」「あぁ、ありゃ幾度となく死線を乗り越えてきた証だぜ……」「統合すると……うほっ、や ら な い か 」
………最後だけガチホモがいたがそれ以外は結構説明文みたいにペラペラ喋ってくれたな。そしてガチホモの隣にいたやつーーーご愁傷様
「たしかに【極東の民】と特徴も一致します………しかし魔力量が0というのは」
未だに信じてもらえない俺。ちょっと泣きそう。別に俺は嘘は言ってない。なんたって某ゲームで日本は【極東支部】だったからな。あのゲームはモンハンの次にやり込みました
「なんでもいいだろ出身地なんて。早く登録してくれ」
「っ!?か、かしこまりました」
そう言ってさっきまで事務的だったおねえさんが慌てながら奥に引っ込んでいった。今のうちに聞いておくか
「なぁ、キール。【極東の民】ってなんだ?」
「え、知らないんですか!?ご自分の一族を!?」
本当にびっくり、というようなキール。後ろのざわざわとしていたおっさん達もどよめいている
やばいな、ちょっと地雷踏んじまったか?よし、合わせよう
「驚いているとこ悪いが……俺からしたら不思議なことはないぞ?」
「え?」
いっつぁへりくつたぁいむ☆
「お前、この星の名前、引いては世界の名前を知ってるか?」
「そ、それは、「人間が作った名前じゃねぇぞ」……ッ!?」
人間が作った名前なんてのは本当の名前じゃない。それはただ人間が分類しやすいように付けた『記号』でしかない。大体、本当に名前があるのかすらわからない
人間てのはそんなもんで、『記号』を付けて、それを読んで、『自分は『記号』について知った』と自己満足の自己完結の自己優越に浸っているだけ。だからそれをここで改めさせる。いや、まぁ?俺も知らないんだけど?
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