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何も言い返せないのか下を向いて黙り込むキール。ちょっと涙目である。まぁ止めないけど
「つーわけで。俺の出身地が【極東】であることは事実。そんな呼ばれ方をしているのを知らなかったのも事実。自分の知っている知識を相手も熟知してるかなんてのはわからないってのも事実。要は、他人に自分の考えを押し付けるなってことだ」
「……………」
周りも黙り込み、嫌な沈黙が場を支配する
あぁ、ほんと、よくこんな思ってもないことがペラペラと出てくるよな。俺すげぇ
しかし、少しやりすぎたかもしれん。キールが顔を上げないんだよ。ミールはミールでキラキラした目を向けてくるし。もちろんギルドのお姉さま方に抱っこされながら
「流石です!!」
「うおっ」
流石に言い過ぎたかなと思い頭に手をおこうとした瞬間。キールが顔を上げ叫んだ。オプションとして、目をキラキラとさせて。うむ、兄妹だな。目がそっくりだ
「何がだよ」
「全てです!これが王や上に立つものの佇まい、さらに力を正しい方向に使う者の模範であり規範なんですね!」
「……………」
俺、洗脳とか向いてんのかな。ちょっとそっち系目指してみようかな。とりあえず今はキールだ
「落ち着け、とりあえずさっきの俺の質問に答えろ」
「はい!【極東の民】はですねーーーー」
はい、説明している時のキールの顔がなんか無性に腹が立ったので省略、以下まとめ
【極東の民】
確認されているのは極少数であり、老若男女問わず皆一様に、他国ではまず見られない黒髪黒目。独創的な着物に性格は実に好戦的であり、見たことのない武具で戦う戦闘民族。剣や魔法銃が基本の世の中で、一撃必殺に秀でた片刃の武器を扱う。住んでいるのは【極東】と呼ばれる霧に包まれた未開の島国であり、侵入者には容赦がなく、冷酷残忍、しかし、一度心を開けば寛大な心は海よりも広い。キール談
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