逃走劇の始まり

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ーーーーーーーーーーーーーーー 「くそっ!見失った!A班はあっち、B班はこっちだ!やつはまだこのあたりにいるはずだ!なんとしても見つけ出せ!」 「「「「「うっす!」」」」」 そう言って近くのベンチに腰を下ろすヤロー共のリーダー。もといゴリラ。容姿はまんまゴリラ。そのままゴリラ ゴリラが腰を下ろしたベンチは、二つの背もたれ付きベンチが逆方向を向いてくっついている形式だ 「くっそ、リヴァイアサン倒せねぇ……」 休憩ついでに携帯を起動しゲームをし始めたゴリラ。部下たちがかわいそうだな ……え?俺がどこにいるか?そりゃもちろん ゴリラの真後ろですがなにか? いや、まさか後ろに座られるとは思ってもなかったよ、うん いっぱい人がいるしベンチも沢山ある。しかもここは商店街だ。変装のためのグラサンやハットなんて安く手に入る んで、新聞紙を広げれば変装完了ってわけだ それが功を奏したのかゴリラや部下たちには気づかれていない。だがずっとこのままってのも怪しい。さて、どうするか と、思案していると後ろから地鳴り………もといゴリラの大声が 「なに!?柚子たんが登録されていない男と歩いていただと!?今すぐ後をつけろ!……なに?あいつの追跡?そんなもんどうでもいい!柚子たん優先だ!俺もすぐに向かう!」 情報をボロボロとありがとうゴリラ君。そして作戦は成功したな ドタドタと思い足音がどんどん遠ざかって行くのがわかったのである人物に電話をかける 「あーもしもし柚子か?」 「はーいはいはいみんなのアイドル柚子たんです☆」 「間違えましt「わーごめん切らないでぇぇ!!」………はぁ」 電話の相手はあのゴリラたちが今追いかけている渦中の『柚子たん』だ。俺との関係はただの兄妹。ギャルゲみたく血の繋がらない、なんてことはなくきちんと同じ親から生まれている 「んじゃ本題な、今日は帰るの遅くなる」 「お?またまた誰かから逃げるんですかあに様は」 電話越しの呆れた声。こんなことはしょっちゅうだから慣れているんだろう 「んーまぁそういうこった。じゃあな」 「おいすぅいご飯作って待ってますおwおw」 最近ネットに毒されている妹がとても心配です
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