恋ってなんですか?

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「君は『恋』というものをどう考える?」 彼女は俺に、そんな質問をしてきた。 「いきなりなんだ?」 俺は質問に質問を返す。 「質問は私が先だ、先に答えてくれ」 「・・・・・・」 少し考え、俺は答える。 「『気の迷い』」 「・・・・・・何故そう考えるんだい?」 彼女はまた質問を投げ掛ける。 「俺としての経験が少ないからな、他人の話を客観的に見て思ったことだよ」 「随分と捻くれた考えだね。過去に何かあったのかい?」 「特になかったよ。だからこそ、一つの感情に振り回されて一喜一憂するような人生は嫌なんだ」 シェイクスピアの悲劇も、光の君の酒池肉林も、その他諸々も、俺は別に人生をそこまでアクティブに生きる気は毛頭無い。 「俺の人生を俺なりに生きて、最後は眠るように死ねたら本望さ」 「毎日を眠るように生きてるのにかい?」 彼女は小気味よくクスクスと笑う。
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