54人が本棚に入れています
本棚に追加
放課後、意を決して郷田に話しかけた。
「ご、郷田」
「……なに?」
顔を見てくれない。
いつもまっすぐ目を見てくれていたのに、今は顔すら見てくれない。
「あの…俺……」
何と言えば良いかわからなかった。
何を言えば、前みたいに一緒にいられる?
何を言えば、俺の顔をみてくれる?
何を言えば…また笑い合える?
何も言わない俺を気にすることなく、帰る準備をし続ける郷田は、立ち上がった。
「わい用事あるさかい」
一回も俺の顔をみることなく立ち去った。
どうすれば良いのだろう…。
どうすれば…。
最初のコメントを投稿しよう!