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「ハイハイ」
そう言って総司は吹雪の肩から退いた
「この子を生かしておいても厄介なことにしかならないと思いますけどね」
『とにかく殺せばいいってもんじゃないでしょ?』
「そうだ、……こいつの処分は帰ってから決める」
「俺は副長と総隊長の意見に賛成です 長く留まれば他の人間に見つかるかもしれない」
『……しかしこうも 地に狂うとは 実務に使える代物ではないね』
「頭の痛え話だ まさか ここまでひどいとはな」
「…死体の処理はいかように? 肉体的な異常は特に現れていないようですが」
「羽織だけ脱がしとけ」
「……後は山崎君がなんとかしてくれんだろ」
またそんな無責任な…
「御意」
斎藤君も相変わらず土方さんに忠誠的なことで…
吹雪はふと子供の方を見た
「~~~?」
「~~~っ」
『アンタ等 何話てん「あの ありがとうございました」のよ? 』
子供は総司に向けてお礼をしていた
「お礼を言うのが遅くなってすみません …いろいろあって混乱していたもので」
ずるっ
なんか違うような… あーあ、顔あんなに赤くしちゃって…(笑)
「わ…私は場違いかなとは思いましたよ!?
でもこの人がお礼を言えって…」
総司、人をからかうの好きだからな… 可哀想に…
ほら、笑い堪えてるし…(笑)
「は… あっはははは」
あ、駄目だったみたい…
「あ…ごめんごめん」
「~~~///」
「そうだよね 僕が言ったんだもんね ぶッ
どういたしまして」
吹きながら言うことか?それ…
「僕は沖田総司と言います 礼儀正しい子は嫌いじゃないよ?」
「…… ご丁寧にどうも」
『…わざわざ挨拶しなくても良いんじゃ…』
「副長、総隊長、 お気持ちはわかりますがまず移動を」
「そうだね 行こうか」
総司は子供の腕をひき、屯所への道を急いだ
必要ない力で握り締めながら…
まぁ、総司流の警告だろう…逃げようとすればすぐに斬る…と
途中で斎藤君が何か言ってたけど まぁ、いいか…
『明日は忙しくなりそう…(笑)』
そして夜は明けていった
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