いたみわけ

人ならざる存在(モノ)

あの電話以降、ゆみちゃんとは仲良くやっている。

私がしたのはただひとつ。

いたみわけ、だ。

痛み分け、とは互いに被害があることらしいが私の使う言葉は本来の意味とは違うらしい。

私の場合は、相手の痛みを分けてもらう、そのような意味で使っている。

私はゆみちゃんの心の痛みを貰ったのだ。

説明するのは難しいが、兎に角、この痛み分けをしたことにより、今もゆみちゃんとは仲良くしている。

クラスメート、として。

私にもまだわからないが、いたみわけ、というのは、物理的な傷や痛み、それと内面の傷や痛みを動かすこと、またそれに係る事象ならば少しは思いのままに出来るようだ。

今回はゆみちゃんの私に対する思いを変化させた。

普通、今まで仲良くしていた人といきなり距離を難しいだろう。

その時に罪悪感なり、嫌悪なり、様々な負の感情を抱くことになる。