いたみわけ

バレッタさん

いつものように、諦め、バレッタを受け取りながら言う。

「毎度の事ですが、バレッタは入りません、教科書返して下さい」

そろそろ授業を受けたい。

私は至って真面目な生徒なのだから。

彼女はクスクスと笑いながら上を指す。

天井？

上を見上げるとバサバサっと教科書とノートが落ちてきた。

鼻が痛い。

ついでに言うならば、ノートも無くなっていたのか、気付かなかったよ。

教科書とノートを返して貰ったので急いで理科室へと向かう。

理科室は私のクラスがある2階にあるのだが、2組は1階にある。

バレッタさんの所為でとても面倒臭い。

五分の遅刻の後、授業に参加した。