†2章†

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授業中も、頭に先輩の顔がへばりついていて、忘れられなくて、落ち着かない。 気がつけば午前中の授業は終わっていて、いつの間にか昼休みになっていた。 「あーおーい、授業中も、先輩のこと考えてた? ほわーってしてたね」 アスカはまたそんなことを言って、意地悪そうに笑っている。 「か、考えてなんかないし! 」 図星だったけど、とりあえず慌てて否定する。 「ふーん、まあイイけど。あ、私今日委員会だからお昼一緒に食べられないや」 アスカはそう言って、足早に教室を出て行った。 アスカ居ないのか。 なら、裏庭に行こうかな。 アスカが居ない日は、いつも裏庭で昼休みを過ごす。 裏庭には滅多に人が来ないから、静かに過ごせて、割とお気に入りの場所だ。
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