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「何で先輩にメイクされなきゃいけないんですか!? だいたい、私みたいなブスにメイクなんかしてもー……!」
そう言ったところで、私の口は先輩の手で覆われた。
「はーい、そこまで。後で説明するからちょっと黙ってな。ほら、目ぇ瞑ってて」
もう、何なのよ……!
そう思いつつも、言われた通りに目を瞑る。
まずは化粧水で肌を整え、ベースメイクを施していく。
――ふわ
チークブラシが私の頬に触れた。
その感覚は、女の子の心の鍵を開けてくれるような、甘い感覚。
それから、何分経ったんだろうか。
「――――終わったよ。目開けていいよ」
そう言われると同時に、私は目を開けた。
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