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原因は昔摂取していたクスリの影響。ガンジャ、チョコ、ケタミン、コカイン、スピードに L S D 、ありとあらゆるネタで遊んだ。
もうやらなくなって一年以上が経つが、未だにフラッシュバックに襲われる事がある。
眠りに落ちる寸前の感覚が、クスリをキメてからトリップするまでのあの一瞬の感覚に似ているからだろう。体が勝手に勘違いし、ズタズタの自律神経を刺激する。
深呼吸と自己暗示をただ繰り返し、じっと時間と共にこの恐怖心が流れて行くのを待つだけ。
どのくらい経ったろう。落ち着きを取り戻し一つ大きく息を吐いた。
気怠い体をゆっくりと起こし、厚い黒のカーテンと窓を開ける。
肌触りの悪い七月の風が血の気の引いた体を優しく撫で、不思議と優しい気持ちになった。
「また、当分寝れねえな。何がしてぇんだ、俺は。」
慶太はそうつぶやきながらソファに深く腰掛け、財布からデパスを二錠取り出しそのまま噛み砕いた。
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