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「…それでは、刑事さん。検査結果なんですが、音無くんは、ショックによる記憶喪失です。症状は非常に重く、ほぼ忘れていると思って構いません。」
「じゃあ、あれか?事件については、なんも聞き出せねぇってことか。」
「そうです。それどころか、言語にも影響が及んでいます。」
「ヤバくないっすか?事件について、なんもわかんないじゃないっすか!自殺ってことで処理するんですか?」
「…わからん。先生、音無に面会できないか?」
「…そうですね。いいですよ。夕食の時にしましょう。きちんと食事をとれるか、心配なので。ただし、事件については触れないでください。非常に不安定ですので。」
「分かった。」
「…たぶん、この事件は、ただの自殺っすよね?」
「さあな。」
「えっ?なんでっすか?動機がなさそうだからっすか?」
「…刑事の勘だ。」
「なんすかそれ~。ていうか、当たったことないっすよね?その刑事の勘。誘拐事件の時とか、言ってたっすけど、ハズレましたよね?」
「…うるせえ。ほら、さっさと行くぞ。」
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