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医者の伊藤に連れられ、音無の病室に行く。
「記憶喪失って謎っすよね~。どこまで覚えててどっから忘れているのか、わかんないっすよね~。」
「ああ。日本語を習った過程を忘れているのに、話せたりするしな。」
「どういうことか、わかります?伊藤さん。俺は全っ然わかんないっす。」
「私もわからないですよ。私は専門じゃないので…。」
「ちょうどいいところに!先生大変です!音無くんがっ!すぐに病室に来てください!」
看護婦さんが、真剣な顔をして走ってくる。
「な、何があったっ!」
「と、とととにかくっ病室に来てください!」
「分かった。すぐにいこう!」
「…な、なにがあったんですかね?」
新垣が不安そうに訊いてくる。
…刑事失格じゃねぇか。
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