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死んだ、そう思った、その瞬間、私は宙にふわふわと浮いていた、いわゆる、幽霊になってしまった。
指切りをした、大好きな彼とずっと一緒にいられるように、永遠に続く関係したくて、小指同士を、絡ませて指切り、拳万、嘘ついたら針、千本、飲ーますと言って、お互いに子供っぽいねと笑いあった頃が懐かしい。
「やり直したかった」
一つの嘘だった、些細な嘘だったけれど、逆上した彼は、私を、鉄パイプで全身を殴打、口の中に針を詰め込むという強行に走り、私を、殺した。
やり直したかった、お互い仲良しだった頃に、別れようなんて冗談でも言うべきじゃなかった。
「どうして? どうして信じてくれなかったの?」
頬を、浅黒い何かが伝っていく、とめどなく流れていくそれは涙だった。
ただし、死んだ後悔ではなく、無惨に蹂躙された、憎しみの涙。
「許さない、呪ってやる」
自然と笑みがこぼれ、浅黒い涙がとめどなく溢れていく。
「ずっと一緒、永遠に一緒、死ぬまで一緒」
そう、彼と一緒、約束したから、指切りしたから。
「永遠に呪い続けてやる」
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