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7月8日、学生は夏休みが楽しみな季節だ。
そんな中、いつも通り朝のニュース番組を同棲している彼女と共に俺、新島拓也は見ていた。
『次のニュースです。数日前から頻繁に起こっている噛み付き事件がまたもや発生しました。』
「また噛み付き事件だって!最近多いよね~。」
と、世間の事などどうでもいいといった感じで、俺の彼女の荒木里沙が呟く。
「まっ!警察にまかしとけば大丈夫だろ。んじゃ仕事行ってくるから留守番宜しく!」
「了解~!」
拓也は家を出ると、歩いて10分程度の距離にある会社にダッシュした。今日もこの町は活気にみちあふれている。だが、
「大丈夫ですか?」
会社に入ろうとした拓也の耳になにやら不穏な声が聞こえて来た。
「おい救急車呼べよ!」
何やら道で人が倒れているようだ。凄まじい出血をしているのが見える。
拓也はしばらく見ていたが、遅刻しそうなので、気にはなったが渋々会社内に入る。
軽く同僚や先輩達に挨拶を済ませ、自分のデスクに座る。
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