祐一の転勤

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僕は山中(やまなか) 亮太(りょうた)。 今年22才になる。 仕事は九州の福岡で建築の現場監督をしている。 ある日、友達の孝弘(たかひろ)から電話があった。 『亮太知ってるか? ユウが、転勤するらしいぞ』 「えっ、マジか?」 『ああ、マジだ。お前に電話したらしいけど繋がらなかったから、俺に連絡したらしい』 「そっかぁ、悪かったな。多分地下に居たから繋がらなかったのかもな。で、何処へ転勤するんだ?」 『来月一日から、三年間東京だって』 「東京かぁ。一日(ついたち)だったら時間がないな」 『ああ、バタバタだな』 その時、午後一時の、仕事開始を知らせる音楽が現場に流れた。 「わかった。後で、ユウに電話するから悪いけど陽二と真吾に週末、空けておくように連絡してくれ」 『ああ、わかった』 「とにかく集まろう」 そう言って、電話をきった。
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