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最後に…
小説では『榊 祐一』が、事故死する場面がありますが、これはモデルになった仲間の話で、早くに亡くなったことは事実です。ただし、事故死ではありません。
彼は20代前半に結婚をし、その翌年には長女を授かりました。仲間内では初めての子どもだったので、みんなで喜びあいました。
しかし、その長女が生後10ヶ月の時に、彼は病気で亡くなります。20代での早死にでした。
長く途絶えていましたが、彼の長女とは今年1月に、10数年ぶりの再会を果たす事が出来ました。
今年20才を迎えたので、仲間(小説では、泉 隆一)が経営しているバーを貸し切り、全員で彼女の成人を祝いしました。
彼女には奮発して、0、5カラットのダイヤのネックレスを、お金を出し合って贈りました。
彼女の母親が、彼女が9才の時に再婚したせいか、それからは父親の話が親子間で上る事はなかったそうだ。
彼女は、ずっと生みの父親の事を知りたかったが、母親に聴くわけにもいかず、ずっと我慢していたらしい。そして、私達が話す父親の話に、彼女は涙を流しながら聴き入っていました。
ようやく父親の青春期を知ることができ、胸の中に包み込んだようです。
その彼女は、今、医師を目指しています。
そして、私達ファミリーの、大切な一員です。
祐一は義に厚く、心優しい男でした。
例えて言うならば、河島英五の歌う
『時代遅れ』に出てくる様なヤツでした。
私達が集まって、カラオケに行けば、必ずこの歌を歌います。
『榊 祐一』永遠なれ!
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