第1話

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「また、一緒にプレー出来るな」 「いや、俺は…」 誰かに言葉を遮られた。 「新入部員かい?」 おっとりした雰囲気の先輩らしき人だ。野球する様な雰囲気ではない。寧ろ、文化部にいそうだ。 例えば、美術部や吹奏楽部。又は、生徒会に居そうだ。 「そうッスよ。出倉君は、入部するッス!!」 当たり前の様に橘は先輩に言った。 「えっ…」 今、何て言った。橘君。俺、君に何かしただろうか。 字を馬鹿にしたから? いや、違った。橘と目が合うとニッと笑った。 嫌がらせとかじゃなく、純粋に俺を野球部員に引き入れるつもりなんだ。
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