第1話

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「おはよう、宮田君」 正直、宮田とは関わりたくない。何を考えてるのか分からない笑顔が怖い。 俺の居た中学と帝都中の監督同士が知り合いな所為か、練習試合を組まされる事がある。 強豪と言われているだけあって、勝った事なんて殆んど無い。 試合中、アイツはいつもニヤニヤ笑いながらボールを投げていた。 因みに、宮田は投手だ。 顔とは裏はに、宮田の投げるボールは気持ち良い程、真っ直ぐなストレート。 キレもあり重く速い球を投げる。 当時の俺は投手として、宮田の投げる球が羨ましかった。 決め球なんて言えるモノを持っていなかった俺には、速い球を投げる宮田を少なからず尊敬していた。 あの時、までは……。
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