第1話

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「宮田でいいよ」 ほら、この笑顔。面構えだって、モデルなんて全く分からないけど、そんな奴ら見たいにキラキラしている。 本当に胡散臭い。 「あのさ、始業式始まるんで。出倉、行こうぜ」 そう言って、輪島は俺の腕を引っ張る。 またね~と、手を振る宮田。吊られて、俺は手を振っていた。 宮田も始業式に出なくて良いのだろうかと首を傾げながら、俺は輪島に引っ張られていた。 学校に着くまで、輪島は一切喋らず俺の腕を引っ張ていた。俺は何か言おうと思っても、声が出なかった。 違う。かける言葉が見つからなかったのだ。
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