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「お兄さんがオレに対してかごめかごめをやっている時に日本の警察が動かなかった、もしくは誰も通報しなかった理由ってなんですか?」
「ハンシュウの人間だと言ったからだよ。その証明書もいつも持っている」
「でもだからと言って、日本では日本の法律だからハンシュウの人間と言ってもオレは日本の法律で守られるでしょ?」
「ハンシュウの人間は取り締まってはいけないという取り決めがあるんだよ。それは警察にたずさわる人間なら誰もが知っている。ハンシュウという独立国家があるということも知っている。ただし守秘義務違反になるから家族にも喋れないけどね」
オレは黙って聞くしかなかった。
「だけど町交番の警察は何故取り締まってはいけないかは知らない。知っているのは警察の上層部だけ…。」
「ちなみに通報はされてましたよ!オレが警察にハンシュウの証明書を見せましたもん」とサトシが屈託のない顔で言った。
マンションの下で見張られていた時、警察が来てすぐに帰って行った場面を思い出した。
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