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「ない!いや、あるっちゃある。オレが核を発射する権力、権限は一切ないよ。ボタンはオヤジが握ってるんだ。オレはコネで入っただけだよ」
「…でも変な話…仮の話ですよ…オヤジさんが亡くなったら、いずれお兄さんがこのハンシュウを仕切ることになるんですか?」
「ならないよ。自分の能力は自分でわかってる…。オレは実用的な能力は自分で言うのも何だが長けてる…方だと思う。でも人を惹き付ける能力はないと思う…」
オレはここに来て神原喜代美の兄と話しているうちにオレは絶対に敵わないと思っていた。
敵わないと思う人間があっさり白旗を上げると悲しかったが、そんなことないですよと神原喜代美の兄に言うのもおかしな話だった。
玄関のドアが開く音がした。
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