鬼虐め（オニイジメ）

掻き分け合う

オレは拍子抜けをした。

もっとすごい情報かと思った。

オレは思わず、そんな情報ですかと言ってみた。

「今となれば、そんなものか位だよ。しかし戦時中、国は国民に負担を強制している。国民は戦争に勝つことが全てを救ってくれると信じているし、家族の犠牲も報われると信じていた。そんな極限状態の中、国がミスしたとなると国民はどう思う？いくら軍国主義でも不満が爆発する可能性を十分孕んでいる。絶対に漏れてはいけない情報だよ。その情報をだな……軍の上層部にハンシュウ出身の人間がいてハンシュウに情報を流したんだ。ハンシュウは連絡ミスという情報を持っていると日本を脅した。国も対外国で手が回らない。日本はハンシュウを潰すことが出来なかったんだ…」

玄関が開く音がした。

数人の話声が聞こえる。

神原喜代美の父親は言った。