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布団を一枚多く掛けただけで少しウトウトは出来た。
少し夜が白くなると安心した。
朝日だった。
徐々に朝を知らせる鳥が鳴き始め、オレはその声をただただ聞いていた。
鳥の声を聞くとまだオレにも生命があることを妙に実感した。
窓の外を見ると木の枝にスズメが止まっていて何故だか泣きそうになった。
安心出来る立場ではないことは十分わかっていた。
今日は今日でどんな目に遭うかわからない…。
神原喜代美が出掛ける時だと思うが、オレが閉じ込められている部屋のドアを開けた。
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