余光

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さらに近付いてみると神原喜代美より10歳程、年上に見える女性で似ても似つかなかった。 もしこれが神原喜代美だったらどうしていたのだろう? 背を向けて逃げるという原始的な方法を取るしかない。 その時は自分の力ではどうにも出来ない。 神原喜代美の父親に助けを求めよう。 見知らぬ女性は横を素通りして行った。 太陽の光はさっき見た時よりもオレンジ色が濃くなっている。 風が枝を叩く音でオレの肩は反射的に上がる。 まだこの時間だったら辺りを見渡せる光の量だった。 走って行った方がいいのだろうか?
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