篠突く模索に浪費するが絞り出す

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丘を降りきるとまた急に恐怖にかられた。 視界が広がったからだ。 今までは前方、後方を気にしていればよかったが、道が開けて360度注意を払わなければならない。 丘を降りきった前方には冬のせいか荒田が広がる。 太陽が田の上辺りにあり、夕陽になりかけていた。 今何時なのだろう? 丘を降りきると道も舗装されている。 右側の道を見ると大きな木々が幾つも重なりあい、折り合い深い影を作っている。 その木々に阻まれ、昼間でも太陽が当たらないらしく道は濡れている。 二股の道はどこだろう?
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