『ボク』~小学2年生~

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「……あつい」  ボクはつぶやいた。ホントにあついんだ。アセがとまんない。  外では、せみが鳴いている。ミーンミーン。まどを開けているから、うるさい。うるさいし、あつい。エアコンを使おうとしたらママに怒られた。「セツデンヨー」だって。よくわかんない。  ボクは、小学2年生。今は夏休みです。夏休みは大好き。毎日友達と遊べるから、とっても楽しい。  だけど今日は、友達がみんないそがしいみたいだから、ヒマ。友達のダイチ君は、旅行にいったみたいだ。あーあ、ボクも行きたいなぁ。  まどの外を、ヒマなボクはぼんやりとながめる。おっきな入道雲。青くて広い空。まぶしい太陽。ミーンミーン。せみがうるさい。あっつい。  あっついから、冷ぞうこからこっそり持ってきたアイスクリームをペロリとなめる。ママにはナイショだ。  アイスクリームはおいしい。けど、とけてきちゃった。はやく食べないと。  あーあ、ヒマだなぁ。ヒロ君は海に行ったし、マー君はスイカの食べ過ぎでおなかこわしちゃったし。だーれもいない。ひまだぁ。アイスクリームをペロリとなめる。  ……あ、ママだ。見つけられた。
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