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それから数時間話し合い、全くテスカが折れないためラエルは渋々了承した。
ラエル「しかしテスカ様。今回は異例の事ですから十分に注意してください!何が起こるかわかりませんからね」
ラエルに念をおされて、テスカは頷く。
テスカ「それで本題なんじゃ が…」
と言いながらテスカは左手を前にかざして、魔力を込める。
すると何もない空間がビリビリと音を立てながらひび割れていき、今にも吸い込まれそうな2m程の黒い球体状の穴が空いた。
テスカ「これは向こうの世界と繋がっている異空間じゃ。と言っても今造ったばかりなんじゃが。
向こうにもこれと同じようなものが出来ており誰かが入って来たらこの穴から出てくるんじゃよ」
にこにこしながら説明するテスカに対してラエルは「大体の予想はつきます」と素っ気ない返事をする。
テスカ「冷たいのぉ…。
まぁ誰か1人でも入ったら自動的に閉じる。うじゃうじゃ来るわけじゃないから安心せい」
確かに不安は不安だ。別世界の未知の人がこちらに来るわけだから。
ただラエルはその事も心配しているが、目の前にいる人が汗だくで今にも倒れそうなほど、しんどそうに異空間を維持している事の方がよっぽど心配でしょうがない。
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