見つけた思い出

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冷やしていなかったティラミスは、正直不味かった。食べ終えたあとに、腐っていたのではないかと不安になったが、俺は作業を始めた。どこから手を付けようか悩み、とりあえずリビングから片付けることにした。 あちらこちらに散らばったゴミを手で拾い、燃やせる袋に無造作に詰め込んだ。出て来るゴミは、本当にゴミと言える物ばかりであった。 弁当屋で買って、食べたまま放置したと思われる弁当の入れ物。 無くしたと思っていた白いYシャツ。白いと言うよりは、黄ばんで着れなくなったYシャツと言った方がいいかもしれない。 いつ買ったかさえ分からないペットボトル、中身が変色していて気持ち悪い。 とにかく、リビングから出たゴミは自分の生活を脅かす物が続出した。
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