142人が本棚に入れています
本棚に追加
相変わらずぼけっとしていると、俺から見て左の職員席から一人の男がきた。
まあここ男子校だから男だらけなんですけどね。
「…と、あれ?さっき確かテレポート発動したような…でも誰もいねえ。気のせいか?」
などと俺のそばまでくるとぶつぶつ言い出した。
なんだこいつは。
なんなんだ?と思いつつ男の顔を覗き込む。
うわイケメン。爆ぜろ。
男は茶色い目で金髪。要するになんか教師じゃねえ。格好が。
だがこいつは職員席から来たし、なにより制服を着てない。
始業式にくるアホな親なんかいるはずもないし、こんな男子校に不審者なんてありえない。それにこんな格好してたら明らかに怪しまれる。
よってこいつは教師。
あ、なんで俺が見つかっていないかというと。
よく分からん。
俺の影が薄いんじゃね。
それかこいつの目が節穴なのか。
「っあれ…ってうぉあ!?」
「うおっ!?」
いきなりぶつかってきて、驚きの声を上げた金髪に俺も驚いてしまった。
なんたる失態・・・くっ・・・(爆笑)
結構大きな声を出してしまったが、ここの生徒は耳が悪いらしく誰もこちらに反応しない。
こいつら息してるのか。大丈夫なのか?
「お…まえっ、いつからそこに…」
「いつからってちょっと前から?なんでそんな驚いてるんだ。ずっと目の前にいたのに。」
最初のコメントを投稿しよう!