もぐりたい

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俺はさっきのラクガキ同様このメガネを無視して歩を進める。 つまりあれだろ。俺はこの学校にまだなじめてないって言ってるんだろ。あたりまえだ今日きたばっかりなんだから。 「君、転校生の月見里くんでしたっけ?」 「…そうですけど」 無視してそのまま学校を探検しようかと思ったが、名前を呼ばれたのでしぶしぶ振り返る。 さっきはよくみなかったがこいつもイケメンだ。なんか紫よりの黒髪を後ろでゆるくまとめたイケメン。 「なるほどねえ…さっきテレパシーで園旗先生が言ってたけど、やっぱり君も能力者か。」 「…は?」 おいおい待ってくれよ。 こいつも厨二病か。まじかよ。 俺の古傷えぐらないで… 「あれ、ここに来るとき聞いてないの?」 「…まったく。」 素直にそう答えると、目の前のメガネはありゃりゃ…みたいな顔をした。 ありゃりゃじゃねえよ。 「…で、なんのことですか。能力者って。」 「んー…まああれだよ。世間一般に言われる超能力?が使える人のことだよ。」 そんなことわかっとるわ。 それ以外に何があるんだと問いただしたい。 「はあ…で、その超能力が俺に使えると。アホくさ。」 鼻でフンッと笑い、そのままメガネに背を向けて学校探検を続行する。だってこんな厨二病の話なんか聞いてたら昔の古傷が痛み出す。アイタタタタ 「あー…まあ、そりゃ信じないよねえ…」 そんな声が聞こえたとき、 一瞬くらっとしたかと思ったら、目の前にまたあのメガネがいた。
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