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「………もういい」
お前なんか
知らない
情けねぇ
「う、…ぅ…グスッ…」
膝抱えて…泣くなんて男らしくないだろ?
それなのに
「………お前さぁ、あんま一人でうろうろすんなよ」
「……………な、んれ…」
後ろから伸びた腕。背中に感じる温度は…悔しいけど1番落ち着く
「あ?」
「な、何で…女の子、…置いて来たのかよ」
でもお前は違うだろ?俺、柔らかい胸もない男より…自分を好きになってくれる可愛い女の子がいいんだろ?だから
「お前…あっち行ってろって言ったじゃん…」
久しぶりに二人で出かけたのに…知らない女の子達に囲まれて
「ああ、言ったな」
「……っ…」
初めて会った頃から…平凡な俺と違って…お前はいつも違う女の子を連れてた
「あいつらがお前に興味を持ったら困るだろ?」
「…何、それ、…どういう意味、だよ…?」
俺が…お前じゃなくて…あの子達に興味持つかもしれないって事か…?
「ああ、うん、まぁいいや」
「…いや、何?…全然意味わかんねぇ…」
「うん、わかんなくていいから、ほら、こっち向け」
「…………いや、だ」
「何で?」
「顔、……ぐしゃぐしゃだし…俺!…まだ、許してない…」
「あーあ、ぐしゃぐしゃね、無意味な嫉妬しちゃってメソメソ泣いちゃってさ、何なのお前」
「っ……お前がっ……あ、あ、…何、…やだあ…」
「俺の事好き過ぎるとか可愛い過ぎるだろう、こんな所で剥きはしねえから触らせろよ」
「や、…もう、っ…なんなんだよ…わけわかんねぇ…」
「うんうん、お前はそんままでいいからなぁ」
「あっ、……あ、あ…」
「あー、悪いけど出かけんのまた今度にしような?」
「んん、…な、…な、ん…で…」
「部屋でゆっくり、お前の知りたい事教えてやるよ、だからな」
「!…んん…っ」
「二度とそんな無防備な姿、俺以外に晒さないでね?」
*独占欲は美味しい
ただし美形に限る(キリッ)
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