第一章『日のでは遠いぜ!』

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「は、話し…?話しってなんだよ…?」 おいおいまさか、本当は朝霧…ノーマルじゃないってのか…?実はアブ・ノーマルでしたってのか…? 「安心しろ。お前が考えてるようなことじゃない。断じて違う」 「だよな」 安心した。 そういえば、人はなんで安心したがるか知ってるか?それはな、不安だからだよ。 以上。 「3年の伊形紗枝のことでだ。放っておきゃ良かったのに、お前が余計なことするからさー」 「あぁ…。正直オレも、あぁなるとは思ってなかったよ」 誰に想像できた? 化け物や、祓魔師に関わるなと忠告したはずが、その忠告を無視し、あまつさえこのオレを付け纏うなんて奇行を、誰が予想できただろう。 誰にも予想できなかっただろう。 きっとな。 「人の好奇心は時として、生きる意味を忘れさせる」 「え?」 どこか得意げな顔でそう言う朝霧に、思わず聞き返してしまった。 特に聞えなかったわけではない。そのへんは、彼もわかっているようで、同じ事を繰り返すことはなかった。 「昔光太郎が言ってたんだよ。人は自分の好奇心を制御できない。それをどう誘導するかが、リーダーの務めだって」
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