81人が本棚に入れています
本棚に追加
夕焼けの空に小さく星が瞬く時間。家に向かって歩く僕ら。
「・・・チョコも気分も重いです・・・」
会長の言葉も、貰ったチョコも嬉しいやら悲しいやら・・・
「捨てればいいじゃん。そんなの、価値ないし。」
レイって時々ほんと冷めてるんだよね・・・。って
「女の子の気持ちを踏みにじるなんて僕には出来ない!」
「ふーん。まー・・・来年にはその意識も変わるんじゃないの?」
「なんで?」
「きっと、女が掃いて捨てるほど寄ってくるから。」
ニヤリと得意の色気のある笑みで見つめてくるレイ。モテる奴って怖いねー。平気でこんな事言っちゃうんだよー?
「集からも何か言ってよー!コイツ、女の子の価値を分かってない!」
「んー?」
どこで買ったのか、大量の食料を腕に抱え、もくもくとフランクフルトを食べている集に話しかける。コイツ・・・細いのによく入るなぁ・・・。
「えー・・・レイのが正しいと思うよ?」
「なん・・・だと・・・?」
コイツも腐れ外道(もといイケメソ)の仲間だったのか・・・。
「だってさー、好きな人じゃなかったら何を貰っても、好きって言われても、嬉しくないよ?」
「・・・だからって、好きって言ってくれる女の子の気持ち・・・考えないのかよ・・・」
コイツめ・・・許すまじ・・・
「・・・じゃあよー、おまえはなんか出来んのか?好きって言ってくれた女の子全員に。」
「え?」
何ができるか?・・・何それ・・・。
「どういう・・・?」
「だーかーらー、おまえの言ってる“女の子の気持ちを考える”って具体的に何なのか。それが聞きたいの」
「は?決まってんだろ」
「全員と付き合う。」
最初のコメントを投稿しよう!