足掻いても、足掻いても、

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『その曲がり角を右。そこがターゲット。まだ能力は使ってない。』 レイからの指示に沿って動く。懐中時計を開けてマップを出す。あの、青くて現在地が赤い点で示されるホログラムの、アニメによく出てくるやつ。PPとか。 「了解。構えてください。相手がどういう反応を示すかわかりません」 「しかし、レイの二重人格もさることながら、因果も仕事になると人が変わるよな。」 「うるせぇ、黙っとけ。」 ユウは職務中の私語が目立つ。これでターゲットに何回気付かれたことか・・・。まぁ倒したけど。逃げても地獄の淵まで追いかけるけど。 『あ、やばい。人質とってるっぽい。俺らが来るの知ってたみたい。』 「マジか。」「うわぁ・・・」「じゃー、手っ取り早く殺す。」「まぁまぁ、落ち着いて。」 人質はまずいかもしれない。人質の人に被害が出る可能性もあるし、パニックになるかもしれない。 「ジンにーちゃん。」 「はいはい。犯人と俺等を連れてどっか行けばいいんでしょ?人質から離してなるべく被害の出ない場所に。」 物分かりが良い人ってステキだよね。ユウとは大違い。 「うん。そうしてくれるとうれしい。庇って戦う事も出来るけど、リスクが大きいから。」 「それがいいね、たぶんユウとか暴れるだろうから。」 「・・・どういう事だ?集。」 そのままの意味だよ。
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